すべてがつながった暮らしをつくる

TOKYO URBAN PERMACULTUREツアー2014の旅の様子を綴るみりにこぱぱのしぜんのぼうけんのにっきの5本目です。

今日でブロックスパーマカルチャー農園での暮らしは4日目です。今日は1日じっくりつかって、パーマカルチャーの考え方にもとづいて運営されている農園の成り立ち、これまでの歴史、現在についてシェアしていただきました。

DSC_9672ブロックス農園は三兄弟が始めた農園です。三兄弟の長男、ダグ・ブロックスさんに、農園の30年以上の歴史について、お話を聞きました。ダグさんは当時を振り返って、「大きく言うとBack to the land Movement(土地に帰ろう運動)の流れがあったと思う」と語っていました。30年の歴史が、この素晴らしい環境をつくっているんですね。

DSC_9677今度はソーヤー海くんによる、農場ツアー! コスチュームも決まっていますね。まずは農場内の、三兄弟の家の位置から。農場は全部で24エーカー(10ヘクタール、10万㎡、3万坪、東京ドーム2個分)あるそうです。10エーカーが所有地、残りが借地です。南西に面した斜面で、南西側に湖と湿地帯が広がっていて、北東側は山になっています。

DSC_9683こちらはピザやパンを焼く窯。上はティーステーション。お湯がティーポットに入っていて、さまざまなお茶が自由に飲めます。調理はプロパンを使っているそうですが、全部は現金で購入せず、交換で手に入れてたりしているそう。

DSC_9686こちらは手づくり保温調理箱。煮立った鍋を入れて、フタをします。こんなのでいいんですね。

DSC_9690こちらはオープンキッチンの洗い場。よく見えませんが、日本でよく見かける、ガス湯沸し器を使っています。アメリカでは、セントラルヒーティングが一般的なので、ガス湯沸し器(英語ではオンデマンドウォーターヒーター)は効率がとても良いということで、かっこいい!ってことになってます。台所の水はすべて井戸水をポンプで組み上げて使用しています。

DSC_9691シンクの下の排水の流れる先を見てみると……。

DSC_96924つのパイプに繋げられるようになっていますね。実はこれ、排水は下水に流さず、土の中の微生物で濾過しているのです。微生物が衰えてきたり、土が超えてきたりしたら、系統を変えて別の方面の土に流せるように、4系統を切り替えるようになっているんですね。すごいです。

DSC_9699こちらがその出口。縦横1〜1.5m程度、深さ1mくらいの穴を掘り、ウッドチップを入れて、パイプの放出口にマスを取り付けるだけ。えー、こんな簡単なの? とびっくりしました。土の中の微生物たちは、排水の中の栄養を食べて、ウッドチップを1年くらいでいい感じのコンポストにしていくそうです。土になってきたら、ウッドチップを入れ替えて、コンポストは畑にあげます。マスは水の放出口に根っこや土が入らないようにするためだそうです。なるほどなぁ。

DSC_9694こちらはオープンキッチンのすぐ下にある、ハーブガーデン。

DSC_9698料理に使いたい時にさっとつかえる距離に、必要なハーブが少しずつ植えられています。

DSC_9695こちらがキッチン用のコンポスト。こちらでは、この金網はかなりいろんなことに活用されています。食材は自然とキッチンに集まるので、コンポストはここに置くのが正解なんですね。ほしい資源がほしい場所に行くようにデザインします。

DSC_9697コンポストがだいぶ進んできたら、囲いを外して、カバーをして寝かせます。奥に見えるのが、熟成したコンポスト。

DSC_9708海くん、ここでブロックス農園も、たくさんの失敗をしてきたことを話してくれました。海くんの右側にある木は、20年前に植えたそうですが、予想以上に大きくなり、後につくった隣の温室に影を作るようになって、泣く泣く切ってしまったそうです。パーマカルチャーのデザインをする時には、現在だけでなく、未来においても最適なデザインを考えていかなくてはいけないし、果樹は特に気をつけて植えるべきだと。空間軸だけでなく、時間軸も考えていく必要があるんですね。

DSC_9709温室の中はめずらしい植物がいっぱい! 植物オタクの農園ですからね。この温室では、ブロックス農園の気候帯ではギリギリ育たないような植物を育てています。

DSC_9711こちらは、ビワの木。今現在、気候変動がどんどんと進行しています。気候はより温暖になっていく可能性が高いので、その準備でもあるそうです。そこまで考えているんですねぇ。

DSC_9714これはわさびですね。みんなわさびが大好きだそうです。

DSC_9715こちらは、斜面の南側、岩が多い場所には、この地域よりも温かい南の地方で育つ種類の木を植えています。局所で気候が違う場所に合った植物を植えるのだとか。それをミクロクライメイト(ミクロ気候、微気候)と呼びます。よく見ると、農園全体でミクロ気候を活かして多様な植物を育てています。

DSC_9718こちらは、りんごの木。近づいてみると……。

DSC_9719接ぎ木されています。農園には数十種類のりんごが植えられていて、今ひとつの種類に、より美味しい種類のりんごを接ぎ木したりもするそうです。新しい種類の実がなると、みんなで食べて、意見を言い合うそうです。

DSC_9723こちらはにわとりに餌を与えつつ除草をしてもらう「チキントラクター」。畑の小道の除草をするためにあるので、細長いカタチで、手前に水入れ、奥には日よけも。これを定期的に動かして、除草をしてもらっています。パーマカルチャーは、人間も含めて、生き物の意思、行動、変化を最大限に活用します。ここでは「草を食べたい」というにわとりの本能を活かして、除草をしなくていい環境をつくっています。

DSC_9728畑には、花がいっぱい咲いています。虫とハチを引き寄せて、受粉してもらいやすい環境をつくっています。虫の本能を活かして、より豊かな実りを得るというわけです。

DSC_9730花がたくさんあるというのは、人間にとっても、楽しいですね。

DSC_9731農園にはベリー類がとてもたくさん生えています。

DSC_9733畑作業をしながらつまみ食い。水分補給にもなります。

DSC_9703珍しい果物がいっぱい!こちらの種類はメモし忘れました…。

DSC_9745こちらは、農園のあちこちに生えている野生のブラックベリー。実がなりまくってます。食べてみると、すっぱくてなかなか美味しいです。西海岸ではブラックベリーが大繁殖して大問題になっているそう。こういう植物を、侵略性植物(Invasive Species)と言います、ブロックス農園では、将来起きる可能性がある、気候変動が原因の食料危機に対して、野生で繁殖力のある植物は有効な食料源になりうると考えて、生えるに任せているそうです。外来種、侵略性植物についてはアメリカでも議論百出らしいですが、いろんな考え方があるんですね。

DSC_9753こちらは、ブロックス農園の南側に広がっている湖や池から、ソーラー発電につなげたポンプで水を山の上のタンクに組み上げています。ポンプはあちこちの湖、池に全部で6台設置されています。地中海性気候にあるこの農園は基本的に土中の水分が足りないので、水を得ることが極めて重要です。

DSC_9747ポンプはのみの市や、ガレージセールで買ってきたそう。自分の手で修理できる、古いポンプを探して使っているとか。

DSC_9758分散して配置してあるのは、小型ポンプのほうが手に入れやすく、修理しやすいこと、いくつかの池に分散して取水することで、水源の枯渇に対応できること、調子が悪くなったり故障しても、ほかのポンプが継続してするように、という考え方からです。パーマカルチャーの原則である、「重要なシステムのバックアップ」ということです。

DSC_9748そして移動中にまたつまみ食い。おいしいなー。

DSC_9750たわわに実っていて、食べても食べてもなくなりません。

DSC_9755こちらはりんごの木。根本には草取りをしなくていいように、ヒレハリソウ(Comfrey)を植えています。薬草としても使えるヒレハリソウは非常に丈夫で、他の草が生えないように葉を伸ばすことから、草取りが楽になるとか。もう一つの理由は、定期的に刈って地面に戻すことで質の良い良い栄養を地中に戻して、りんごが甘くなるそうです。ヒレハリソウの役割は少なく見ても、5つはあるとか。このように、隣の植物の利益になる植物を、コンパニオンプランツと言うそうです。

DSC_9763こちらは湖にあるチナンパ。

DSC_9756こちらにも書きましたが、中央アメリカで行われていた水上で作物を育てる農法で、水草や、土などを積み上げてつくる、半島や島のこと。

DSC_9757みんなで乗るとぼよんぼよんします。ジャンプすると、トランポリンのようになるチナンパもあるとか。

DSC_9759アステカ時代から行われてきて、常に灌漑されること、栄養分に富んだ土壌を使えることで、高い収穫を得ることができたそうです。

DSC_9741こちらはネイティブアメリカンがつくったアシの家を再現したもの。数年で朽ちてコンポストに戻るそうです。パーマカルチャーでは、何かと何かの境目(Edge)を大事にします。水辺は多様な植物、動物が生きていて多様性が高いように。

DSC_9737研修生もさすがにここには寝泊まりしていないようです(笑)。

DSC_9766またもやつまみ食い。こちらは桃。美味しい!

DSC_9764こちらは桑の実。英語ではMulbery。農園でいろいろ食べたフルーツで、一番美味しかったかも。桑ってこんなのおいしかったのか。

DSC_9768お次は、サムとゆり子さんの娘であるAyameさんの自宅を見せていただきました。広さは25㎡くらいかな?

DSC_9770窓もすべてゴミの再利用で、建物全体も自分たちで建てているというから驚きです。窓はそれでもすべて2重ガラス。

DSC_9772建物の土台はコンクリートブロックでつくっていて、建物は木造。木で組んだフレームの間に、Light Straw Clayという、わら、粘土、ウッドチップなどを混ぜて入れていく工法で、有機物だけで断熱、遮熱、遮音性を確保する方法で、しかも圧倒的に低コスト。というかノーコスト。仕上げは、わら、しっくい、小麦粉、牛糞をつかったアースプラスター(Earth Plaster)で。

DSC_9782壁は30cmくらいかな?これだけの厚みで土が入っていたら暖かそうです。

DSC_9773こちらも、トイレは外です。冬は寒いだろうなぁ。

DSC_9776足場も全部手づくり。

DSC_9780室内はどーんとワンルームになっています。

DSC_9785天井の仕上げも丁寧だなぁ。

DSC_9786壁の内側には、羊毛が入っているのが見えます。

DSC_9787玄関には、かわいい枝。自然は美しいな。

DSC_9792台所はとてもシンプル。普段は農園のオープンキッチンとランチスペースで食べるので、ここでは料理はしないそう。左には薪ストーブがあります。

DSC_9794Ayameさんはアーティスト。絵を描いたり、ジュエリーをつくっているそうです。

DSC_9797アーティストのお宅訪問のあとは、すべてがアートに見えます。こちらは部品取り用のクルマ。ブロックスでは、クルマも自分で直すので、構造が単純な昔のクルマに乗っています。

DSC_9799あートイレトイレ。野外トイレにもだいぶ慣れました。

DSC_9800ここは和式。ソーヤー海くんが研修生時代につくったとのこと。だから和式なんですね。

DSC_9805今日のランチは、近隣のコミュニティを招いて、もちよりランチ。野菜いろいろと、先日収穫した羊さん。今日もおいしいです。

DSC_9810農園育ちのNayaちゃんに習って、木登りをマスターしたみりちゃん。にっこり。

DSC_9816「降りれない〜(泣)。

DSC_9818今日はまだ午前中ですが、今日もたくさん学びました!

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